2015-01-08
by Yla

「冬来たりなば春遠からじ」

本日じつに天晴な晴天。
風はぴーぷー冷たいけれど、しばし庭に出てみる。
見ると我が家の庭では毎年一番乗りの蝋梅が、はや咲き始めている。
となりの椿やレンギョウも、小さい蕾がギッシリで
フライング気味にもう咲いてるお調子者もいる。
そのとなりの木蓮は、猫柳のような和毛(にこげ)をつけた花蕾の枝を
真っ青な空に向かって力強く広げている。
あらためて見回すと、庭中の枝木のそこかしこに、小さな蕾たちがいっぱいだ。

 

ふと頭の中にあるフレーズが舞い降りる。
まさに「冬来たりなば春遠からじ」って、こういう事なんだろうなあ。
昔の人は良いこと言うなあ……
やはり四季の折々を感じる日本人ならではの感性か……
きっと、昔のあるとき、茶人みたいな爺ちゃんが
今日のうちの庭みたいな風景を見ながら目を細めぼそりと呟いた一言なのではなかろうか……

 

とここまで思って、ちと気になって調べてみると
これがおおいなる勘違いだった。

 

「冬来たりなば春遠からじ」とはイギリスの詩人、シェリーの「西風に寄せる歌」の一節
「If winter comes, can spring be far behind?」がその由来で、
厳しい寒さの冬を過ぎれば、その後には暖かい春がやってくるぞ、
辛いことばっかりじゃない!明けない夜はない!
もうちょっとだ、がんばれ! みたいな、ことわざ的言い回しであった。

 

へえー、そうなんすか。
ちっとも知らなかった。勉強になりました。
でも、きっと…
毎年、この風景を見るたびに、
ついついこのフレーズを呟いちゃうんだろうな…、きっと。

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