2015-07-16
by Yla

「手塚治虫と戦争」

(C)TEZUKA PRODUCTIONS

 

この春からずっと携わってきた手塚治虫公式サイトの戦後70年特別企画「手塚治虫と戦争」。
ラストスパート怒涛の作業を乗り切り、
昨日7月15日、第一弾として「戦前戦中編」をなんとか公開することが出来た。

 

思えば、この数ヶ月、手塚治虫作品と向き合う日々が続いた。
特に戦争に関するマンガ作品、手塚治虫の体験談、戦争に対する手塚治虫のメッセージ。

 

ご存知の方も多いと思うが、手塚治虫ほど、その作品を通じて
反戦、嫌戦を訴え続けたマンガ家はいないかもしれないという事に、あらためて気付かされる。
それらをどうやったら、今の時代に伝えられるか、それに取り組む日々…。

 

全編公開まではまだまだ作業が続くが、
とりあえずは第一弾を公開出来てひと安心というところだ。

 

 

さて、なんとか公開作業を終えてほっとしてちょっと一眠り、
目覚めた所でテレビから流れだした衝撃的な映像に目を奪われた。
「安全保障関連法案を強行採決」のニュース。
そしてそれに反対して全国各地で声を上げる人々の映像。

 

戦後40年、今から30年前の講演で手塚治虫はこう語っている。
「(戦後40年経ち、戦争体験が風化し)また、政府がきな臭い方向に向かおうとしている。
子供たちのために大人はそれを阻止しなければならない」

 

この危機感あふれるメッセージを出してから30年。
この国は果たしてどこへ向かおうとしているのか。
「手塚治虫にとって、戦争はこうだったんたよ」というコンテンツを
真面目に作り続ける事が、
今僕が出来ることのひとつだと思っている。

 

手塚治虫公式サイトの戦後70年特別企画「手塚治虫と戦争」

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