2009-11-29
by Yla

エレック唄の市2009

 

和久井光司氏からのお誘いで、九段会館で開かれた「エレック唄の市2009」に行ってきた。

 

「エレック唄の市」と聞いて、「えーっ!唄の市またやるの!?」と、
ついイジョーなハイテンションで反応してしまうのは、、、
間違いない、そいつはあの時代の「フォーク者」に違いない(推定年齢50‐60余歳)。

かく言う私もそんな一人に違いなく、この知らせを聞いて一も二もなく
「むむむ当日は何を置いてもかけつけなくては、、、」と固く心に決めてしまったのだった。

 

 

エレックに関してちょっとだけ、つたない説明を、、、。

エレックレコードは1969年に創設されたインディペンデント・レコード・レーベル(76年消滅)。
つまり、インディーズの先駆的存在なワケで、
70年代初頭、若者を中心にフォークソング、プロテストソングが盛り上がりを見せる中、
吉田拓郎、泉谷しげる、古井戸などをかかえ、その大ムーブメントの中核的存在であった。

 

同じフォークソングの代名詞的なレーベルとして「URCレコード」があるが、
こちらは高石ともや、岡林信康、五つの赤い風船、加川良など、所謂関西フォークの多くを世に出し、
さながら東のエレック、西のURCといった感じで一大フォークブームを盛り上げていたのだった。

で、そのエレックレコードが当時行っていた看板イベントが、
同レーベルのアーチストたちをメインの出演者に据えた「唄の市」だった。

 

その伝説のコンサートが、なんと35年ぶりに蘇るという今回の「唄の市2009」。

出演者は泉谷しげる、古井戸の加奈崎芳太郎、生田敬太郎、佐藤公彦(ケメ)
ゲストにChar、中西康晴、浦沢直樹、和久井光司バンド、ザ・アウトロウズ。

唄の市自体には行くことが出来なかったが、泉谷、拓郎、古井戸、ケメといった
メインの出演者たちのコンサートは、当時何度か僕も体験している。

それはちょうど35年前、まだ高校生だった時のことだ。

懐かしくないわけがない、、、、。

 

さてさて、そんな「唄の市」だったが、、、
その出演者のラインアップから、ある程度は予想は出来ていたのだが、
ほぼ「泉谷しげるワンマンショー」状態であった。

泉谷自身も何度も
「なんで拓郎は来ないんだ!チャボがいない古井戸は、たんなる井戸だ!」と叫んでいたが、
いや、実にその通り、、、。

見ていた古くからのファン達の思いも同様であったろうと思う。

 

それでも、その空いた穴を力の限りに埋めようとする泉谷のサービス精神、、、、
これには、会場が一体となって(いささか年齢層は高かろうが)盛り上がりを見せていた。
いやあ、よかった。よかった。

 

 

それと、もうひとつ、、、。

今年は、忌野清志郎、加藤和彦と相次いで、
この音楽シーンに関わりの深いミュージシャンが亡くなってしまった。
これについてもライブ中、泉谷が何度か言及していたが、
やはりこれは、とても残念で、とても淋しいことだ、、、。

 

だからこそ、今、元気な人にはがんばってもらいたい。
もっともっと、音楽を通して、自分たちと同時代を突っ走ってほしい、、、
こんな思いが盛り上がりを見せる聴衆のそれぞれの胸に、
ひとつひとつ、しっかりと刻みこまれていたのではないだろうか、、、。

 

出演者会場一丸となってジャンピングの連続!

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