2007-06-26

部長ダニに喰われる

奥多摩から帰った翌日、部長カノン号の左目の縁にポチッと小さな出来物を発見!
そう言えば、随分とはしゃいで鬱蒼とした草だらけの土手を駆け下りたり、
大きな岩の下に顔を突っ込んだりとすっかり野生犬になっていたから、
どこかで傷でも作ったかなーと思っていた。
ほんのゴマ粒くらいの小さなものだし、ま、しばらくは様子を見てみましょと思っていた。
  
翌日…直るわけでもなく、かといって小さくなっているわけでもないぞ。
その翌日…あれ?ほんの少し大きくなってる?気のせいかしら?
その翌日…やっぱり、大きくなってる!!ゴマ粒から米粒小ぐらいなってる!

 

何かおかしい!悪い出来物だったら大変だ!!
急いですぐに行きつけの野村獣医科へ。

 

パッと見た時に女医の先生「あらー、何か出来ちゃったねー。」

 

ワタシ「先日、奥多摩に行き渓谷で遊んできまして、その翌日から何か出来てるんです。
もしかして、どこかで引っ掻いたのかも知れません。」

 

先生「あらー、遊んできたのー。喜んだでしょー!」

ワタシ「はあ、それはもう。ところで、きっ、切り取るんですか??」

先生「大丈夫よ。ピッピッって三角に切って取るだけだから。」

ワタシ「えーーーーーー!!!」

先生「ま、ちょっと見せて。」

「あれ?これって…………ダニじゃない?

ワタシ「キャーーーーッ!!!」

先生「ちょっと、待ってね。」

消毒液で湿らせた脱脂綿でフキフキ。

先生「ほらぁ、足あるもの。」

ワタシ カノンを押さえつつもジーーーッと見る。

足だ。確かに足が動いている。

「ギャーーーーッ!!!」もう全身、鳥肌だ。

 

部長はそんなものに喰いつかれたまま5日間を過ごした事になる。
本人は全く気にする素振りなんか無かったのに…。
可哀想すぎる。

 

先生は消毒液でなんとかダニを酔っ払わせようとしている。
でも、ダニっていうのは強いあごでがっちり噛み付き
頭部が皮膚に食い込んでいて、そう簡単には取れないらしい。
外に出ているお腹の部分をピンセットで力任せに引っ張ると、
頭部だけが皮膚に取り残され、その後に腫れたりするので、
注意深く診療に当たってくれている。

 

外では大人しいカノン号も目のまわりをムニュムニュされたり、
長い間押さえつけられているので、むずがっている。

 

注意深くやりながらも、お腹部分は取れてしまい、
やっぱり頭部の先が皮膚に棘のように残ってしまった。

 

それをピンセットの先で何度も何度も取り除こうとするが
小さすぎて中々うまくいかない。 やっとの事で、除去成功。

 

すぐにノミ・ダニ予防のお薬を背中にたらしてもらい、予備にも購入。
遊びに行く前にそうしておけば良かった。反省しきり。
ごめんね、部長。

 

あーー、恐ろしい。
今後しばらくは思い出すたびに鳥肌が立つだろう。

 

部長の行っているこの病院は、正しくは野村獣医科Vセンターと言い、
院長先生がトカゲと一緒にテレビに出たり、本を書いたりしていて、
一部では派手なイメージを持つ人がいるかもしれない。
ま、実際、病院の内装は先生の好みと思われる紫色が随所に使用され、
目の前のガレージにはランボルギーニが停まっているし、決して地味とは言いにくい。
でも、派手の何が悪い!
365日無休で働くスタッフ達はいつでも病院をピカピカ清潔に磨き上げ、
電話を掛ければ、コチラの苗字を言っただけで、 「あ、カノンちゃん。どうしましたー?」とくる。

 

院長の野村先生を筆頭にみんな本当に動物好きだ。動物バカだ。
これが当たり前であって欲しいが、そうじゃない場合も多々あるから悲しい。
誰だって我が子を子供嫌いの小児科に連れて行きたくはないでしょ?
それと同じ。
その上、毎回、診察にもじっくり時間を掛ける。
あんなに丁寧に診ていたんじゃ、待ち時間も長くなる。
来ている人はそれを知っているから、誰も文句は言わない。
手術以外は予約も取らず、来た人から皆平等に順番を待つ。何時間でも待つ。
その割には料金も決して高くはない。明瞭会計だ。

 

部長は我社に来た頃、ほとんど食べれず、長い間、血便が続き、
その為、明らかに同じ年頃の子達と比べ成長のスピードが遅かった。
最初は他の病院に通っていて、そこの先生もとても優しく、よく診てくれてはいたが、
一向に症状は改善せず、もしかすると難病かも…長くはないかも…と言われていた。
そんな状況の中、友人の薦めで野村獣医科に診てもらう事にしたのだった。

 

かくして、部長は現在7才。
長くはないかも…と言われていたのが嘘のようにすっかり元気で過ごしている。
野山でダニもつけるくらだ。
これも、先生やスタッフの根気強い診療のお陰だ。

 

ちなみに今回の治療も相当時間をかけて丁寧に診てくれたのに、
お薬も買ってくれたし、カノンちゃんは大人しかったし、
その上お母さんが押さえていてくれたので…という理由でお薬の代金しか掛からなかった。
あんなに先生が苦労したダニ取りの料金が入っていないのだ。
まったく、相変わらず、良心的だ。

 

8月にはすぐ近くに現在建設中のもっと設備もグレードアップした新病院へ移転する。
今まで以上に設備も勿論だが、その他(笑)も何だかすごそうだ。
部長が具合悪くなるのは困るけど、早く行ってみたいものだ。

 

まだまだ工事中の箇所も多いけど、HPもこれまたすごい。
何たって紫のバラがキービジュアルだ。ここまでは中々出来ないぞ。流石だ。
もう、アッパレだ!
http://www.nomura-v.com/

 

治療後、ニキビ後の毛穴のようになっていた部長の傷跡もほとんど目立たなくなり、
今は何事も無かったかのように引っくり返ってスヤスヤ寝ている。

関連記事