2022-09-08
by Yla

「とある美術館の夏休み」千葉市美術館

行こうかな、どうしようかなと迷っていたのだが
やっぱり行こう!重い腰を上げて、と先週金曜日
終了間近の千葉市美術館で行われた展覧会
「とある美術館の夏休み」に行ってきた。

千葉美のシンボル、一階の「さや堂」。新しいビルの中に古い建築がすっぽり入っている。

 
どういう展覧会かというと、これがなかなか説明がしづらいのだけど
通常の展覧会と違い、夏休みらしく
なかなかにリラックスしつつ、盛り沢山で、弾けた企画展であった。
 
「現代美術家の新作と古美術作品。アート作品とプロダクト。
普段は一緒に展示されることが少ない、さまざまな表現者と所蔵作品とのコラボレーションを通して、美術館という場所そのものを「日常と非日常のあわい」から眺めてみたいと思います。」
(千葉美ホームページより)
とのことだが、うーん、やっぱり見てみないとよく分かりませんね。
 
で、個人的に特にヒビいたのがミヤケマイの作品。
所々に散りばめられた和の伝統美術や工芸の雰囲気がたまらぬインスタレーションと
千葉美得意の若冲、一村とのコラボレーション。
若冲とは「鳥」の絵と、鳥カゴ空間のコラボレーション。
(若冲作品は会期前半は「鸚鵡図」後半は「鷹図」。どっちかと言うとオウムが見たかった。ソッチの方がコラボとしても良かったろうな、と思う)
田中一村とは「椿図屏風」と立体植物標本作品とのコラボレーション。
どちらもすごく良かった。
 
津田道子のビデオ・インスタレーションも面白かった。
恩地孝四郎の版画作品「白亜」で描かれた空間を、館内に実際に再現し、
それを時間差で撮影再生するというビデオ・インスタレーション。
恩地孝四郎という人はカンディンスキーみたいな抽象を描く版画家として有名らしいが(知りませんでした)
この絵はミニマルな空間にひっそり佇む中国女を描いた絵で、これがすごく良い。
(サブタイトルは「蘇州所見」と、いかしてる。)
前述のビデオ・インスタレーションと相まって静かで不思議な空間を醸し出していた。
 
 
さてその他にも、古美術作品からはデュシャンに篠原有司男に北斎に河原温などなど。
現代作家からは前述のミヤケマイ、津田道子に中﨑透、清水裕貴。
他に、目[mé]、小川信治、華雪、きぐう編集室、山野英之、井口直人×岩沢兄弟、Mitosaya薬草園蒸留所、井上尚子、文化屋雑貨店、とホントに盛り沢山。
いろいろ楽しませてもらった。

鑑賞中。

 
コロナでいろんなイベントや展覧会へのお出かけが
なんとなく億劫になってしまい
すっかり出不精になってしまっているが
やっぱり、見に行くものは見にいかなきゃね、と思った次第。
 
余談だが、先日のシガー・ロス公演を見逃したのが今更ながら悔やまれる。
当日券あったらしいのにねぇ。
 
井口直人×岩沢兄弟の作品《複写真機 <!– コピーーーーー機 –>》で遊ぶ。
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