2010-10-09

季節感のある暮らし

一宮に越してから約半年が過ぎ、一番変わったのは季節を感じながら生活している事だろうか…。

 

四季のある日本に居るのだから当たり前の事なのだが、
都心での暮らしでは感じなかったり気づかなかったりする事がどれだけ多かった事かと改めて思った。

 

今やスーパーマーケットには1年を通して様々な野菜や果物などが並び、
便利さと引き換えに変化の無い世界に慣れてしまっていたのかも知れない。
今思えば、努力して季節感を味わっていたように思う。

 

ここでの暮らしの買い物もスーパーには行くが、大きなスーパーでも普通の流通で入荷された商品とは別に、
地元の農家の作物が並ぶコーナーが必ず設けられていて、採れたての野菜が並んでいる。
直売所もあちこちにあり、毎日新鮮な野菜や珍しい野菜、農家さんの手作りの品とともに色んな苗も並ぶ。
常に今何が採れて、何を植える時期なのかが一目でわかるのだ。

 

 

珍しい刀豆(ナタマメ)。そら豆よりも大きく中はほんのりピンク色。

 

例えば、「らっきょう」の季節には、スーパーや直売所、ホームセンターどこへ行っても一番目立つ入口に、
採れたてのらっきょう、甘酢、保存瓶がずらりと並び、
「こうなったら、漬けなきゃならない」とさえ思わされる(笑)。
梅酒の時期も同様で、我が家の庭には梅の木が数本植わっているのだが、
今年は引っ越して間もなかったので来年から漬けようと思っていた。

 

でも、このプレッシャーとも言える「漬けなさい」攻撃で、すっかり「漬けなきゃならない」と洗脳され、
不出来な実ながらも試しに漬けてみた。
きっとこれからも毎年漬ける事になるのだろう。

 

 

らっきょう漬け3種と初めての梅酒。

 

相変わらず、お隣りのイクちゃんは季節の野菜を差し入れてくれて、食卓を賑やかにしてくれている。
日々、「旬菜」が一番美味しくて贅沢だと感謝し、暮らしている。

 

 

お隣りのお父さん力作の大きなニンニク(手前が普通サイズ)!カボスや栗は大好きな秋の味覚。

 

家の庭やその辺の道端では季節の花が次々と咲き、今は彼岸花が見事に咲き誇り、
金木犀が豊かな香りを漂わせている。

 

 

庭の整理をしていたら何かの球根がザクザクと出てきたので鉢に植えておいた。正体は「玉すだれ」と判明。

 

可愛い千日紅と家の中まで香る金木犀。

 

月の満ち欠けと虫さん達の活動が関係している事に身をもって気づいたりもする。
こういう事に気づく事で最初は戸惑っていた虫の突然の出現にも
少しは余裕を持って対処できたりしている。
どれも当たり前の事なんだけど、これらがごく普通の事として生活に密着しているのだ。

 

土のある生活で幸せそうな部長。

 

今日は1号が一人でお出掛け。

駅まで送った帰り道、最近お気に入りの薪焚き石窯パンのお店に寄って1号の好きなバケットなどを購入。

 

雨の中、ガードレールも信号も無い農道を通り、家に向かう。
今日は70才のお誕生日という事でジョン・レノンの曲がラジオから聴こえる中、
雨雲に覆われた空をさえぎるビルはひとつもなく、空との境目には山と大きな木々だけ。

 

本当に美しかった。

関連記事